スチームトラップ

スチームトラップは、どれも根本的な用途は共通しているものの、実に多様な種類のモデル、オプションが展開・提供されている点で、自動車によく似ています。最適なモデルの選択は、ユーザーのニーズと好みに応じて異なります。最適なトラップを選択するに当たり、ユーザーはニーズの優先順位を十分に吟味する必要があります。効率性と信頼性は明らかに必須と思われますが、その他の基準 (圧力変化やコンデンセート流量に対する応答性、設置の柔軟性、メンテナンスの簡便性、トラブルシューティング方法など) のほうが、より重要な判断基準となります。このような事柄をすべて考慮すると、スチームトラップの選択は慎重な評価を要する作業となります。選択を誤ると、少なくとも節約の機会が失われます。 最悪の場合は生産の中断により、多額のコストが発生する可能性があります。

産業用スチームトラップは、次の 2 つのグループに大別できます。 (1) タイヤプレス、乾燥ロール、空気ヒーター、熱交換器などのプロセス機器の排水設備に設計されたトラップ (多くの場合、プロセストラップと呼称)。 (2)スチーム本管またはトレースシステムのスチーム排出用に設計されたトラップ。後者は保護装置として機能し、場合によっては保護トラップと呼ばれます。スチーム本管のドリップやトレーサーの加熱などの保護サービスは、圧倒的によく普及しているトラップ用途です。これらが対応するコンデンセートの負荷は、通常は非常に小さく、 多くの場合、 1 時間あたり 50 ポンド未満です。プロセス用トラップは一般的に、毎時数百ポンドから毎時数千ポンドのコンデンセート荷重に耐えるよう設計されています。

次の 3 タイプがあります。

• 熱力学式トラップ: 熱力学と流体動力学の原理によって作動するトラップ。
• 機械式トラップ: コンデンセートのレベル変化に対応し、フロートの動きで作動するトラップ。
• サーモスタット式トラップ: コンデンセートの温度変化に対応し、感温機器の出力を受けて作動するトラップ。